債権回収
取引先から売掛金を回収できない
Aさんは、取引先のB社に対して800万円の売掛債権を持っていました。
しかし、B社は弁済期が過ぎても一向に支払ってくれません。
風の噂によればB社の資金繰りが苦しく、C社長の別荘が売りに出ているとのことでした。
Aさんは何とか債権回収をしたいと当事務所に相談に来られました。
Aさんから話を聞いてみるとAさんはB社長と連帯保証契約を結んでいるとのことでした。
また、当事務所がB社長の別荘の登記簿謄本を取り寄せすると、どこにも担保にとられていないことが判明しました。
そこで、裁判所に対し、B社長が連帯保証人となっている契約書を証拠としてこの別荘の仮差押をする手続きをしました。
するとこの別荘を売りに出していた不動産業者から電話があり、「B社長の自宅が売れたので登記の申請をしようとしたら仮差押がされていたので取り下げてくれ」と泣きついてきました。
Aさんの仮差押がB社長の別荘を買った人が登記するよりも早くに登記されていたので、B社長の別荘を買った人の方が仮差押に負けてしまったのです。
結局、関係者が800万円を分担して払ってくれたのでAさんは、訴訟をすることなく、全額債権を回収することができました。
恋人に貸したお金が戻ってこない
Fさんは、恋人のGから専門学校の学費を貸して欲しいと頼まれ、借用証書なしで快く200万円を貸してあげました。
ところが、Gは専門学校で知り合った他の男性と交際を始め、Fさんと疎遠な関係になりました。
Fさんは、Gとの関係を清算することとし、200万円の返還を求めました。
ところが、Gは、そのお金は借りたのではない、Fさんから援助を受けたものだから返す義務がないといって返還に応じようとしません。
Fさんは、メールで何度もGに返済を求めましたが、ついにGはメールに返信もしなくなりました。
Fさんは、思い余って当事務所に債権回収を依頼することを決意しました。
当事務所は、早速、弁護士名でGに内容証明郵便を発送し、1週間以内に200万円を返還するよう求めました。
1週間たってもGからは回答がありませんでした。
そこで、当事務所は、裁判所に貸金返還訴訟を提起しました。
第1回口頭弁論期日に、G本人が出頭してきました。
Gは、裁判官の前で借りたことを認め、分割の支払いを希望しました。
その場で、毎月10万円の20回払いの和解を成立させました。
Gは、まさか、Fさんが弁護士に依頼して訴訟までするとは思っていなっかたようでした。
その後、Gは一度も支払を滞ることなく返済を完了しました。
当事者の話し合いで解決しない場合でも、法的な手続きを踏むことによって事件が解決できるケースがたくさんあります。
本件は、その典型的な成功例でしょう。