需給バランスの変動は、資本主義経済にとって避けられない事態です。隆盛を極めている企業でも、ある時期を境に何らかの経営不振で赤字に転落することがあります。どうにも資金繰りが立ち行かなくなると企業倒産となりますが、従業員が失業してしまうほか、経営者が連帯保証人である場合には個人財産も奪われてしまいます。経営者が精神的に追い詰められて、夜逃げや自殺に走ってしまう不幸な例も多いと言わざるを得ません。しかし、専門家の助けを借りて法的倒産手続を用いれば、企業が自力で再建する可能性もありますし、あるいは、一部の債権者から抜けがけ的な取立てを受けずに整然と清算手続きをすすめることができます。少なくとも夜逃げや自殺といった最悪の事態は避けられます。
また、企業倒産は取引先企業にとっても他人事ではありません。取引先が倒産してしまえば、従前の売掛金を回収できなくなってしまい、自らも倒産してしまう可能性があるのです(連鎖倒産)。与信・債権管理は、大企業のみならず中小企業にとっても重要と言えましょう。
当法律事務所は、これまでも、個人・法人を問わず、倒産や企業再生のご相談にも多数応じてまいりました。ご相談を受けた際には、ご事情を丁寧に伺った上、ご家族や従業員の方々を含めて、企業再生が清算手続や最も望ましい選択をご提案します。また、事業再生を行う場合には、金融機関や取引先などの債権者から理解を得るため、鋭意交渉を行わせていただきます。